若松地区水害対策 住民説明会
2019年8月31日(土)開催 
掲載日 2019.10.14
若松第一自治会・若松第二自治会/若松地区水害対策委員会
12回目となる「若松地区水害対策住民説明会」は、8月31日(土) 10時から、アビスタにおいて、自治会員45名の出席のもとに開催されました。
千葉県柏土木事務所から手賀沼湖岸堤築堤計画が、我孫子市治水課及び道路課から雨水排水施設整備計画が配布資料に基づき説明されました。
主な質疑応答は、次のとおりです。(説明内容の詳細は、回覧用資料(説明会で県及び市から配布されたもの)をご覧ください。)
また、説明会配布資料は、このページからダウンロードできます。
県の事業に関する主な質疑(要約)
質疑1(第一)湖岸堤完成後の再自然化について検討してほしい。
また、ナガエツルノゲイトウ等の外来の除去についても十分な配慮をしてほしい。
[回答]押え盛土箇所は将来除去することもある。植生帯についてはモニタリングを続けていく。
外来植物は、水質保全課で来年度から大規模な駆除を行う。

質疑2 (第二) 第2ポンプ場近くの湖岸堤の沼側に広場が出来ているがこの広場将来どうなるのか。
[回答]築堤の盛土すべり対策として実施した押え盛土です。
地盤が落ち着けば将来撤去する仮設と考えている。それまでの使用方法は、市と協議していきたい。
市の事業に関する主な質疑(要約)
質疑1(第二)説明資料20頁で第3排水区のバイパス管の運用が開始されたが、手賀沼の水が逆流して管内に滞留しているのではないか。
雨水の排水が出来ないのではないか。

質疑2(第二)30年確率降雨で手賀沼の水位がYP+3.75mまで上がった時、また、30年確率の降雨が若松側に降った場合、若松地区はどうなるのか。
[回答] 7月から運用開始している。管内に手賀沼の水が滞留していても、バイパス管内と手賀沼の水位に高低差が生じれば雨水は排水できる。30年確率降雨時の状況は、次回に説明します。

質疑3(第二)手賀沼水位が上がると文学の広場付近の遊歩道にある集水桝から水があふれている。
[回答] 現場の状況は把握しています。圧密沈下により桝が沈下したものと思われます。今後、築堤の最終段階で点検し、桝の嵩上げ等の対策が必要と考えています。

質疑4(第二) 第3排水区のバイパス管の一部運用が開始されたが、その効果はどうだったか、運用前と後ではポンプ場の稼働状況はどうなったか等、具体的に説明してほしい。
[回答]効果を整理し次回説明会で説明します。

質疑5(第一)昨年のポンプ場の停電の原因は何か、市としての対策はどうなっているのか。
[回答]昨年10月1日の停電は、寿一丁目地先の配電線に民有地の樹木が倒れ電線に接触したのが原因で発生した。今後の対応は、我孫子市建設業会、発電機レンタル会社、我孫子電設協同組合等の関係業界団体と協議し、発電機の手配など必要な対策を講じ、実施訓練で検証して行きます。

最後に、両自治会を代表して第二自治会橋本会長が「住民総意」(裏面参照)を提案し、次の意見が出されましたが、出席者の拍手多数で承認されました。

意見1ー「表現が厳しい」
   委員会見解   時間の関係から、住民総意の前文を割愛して提案したことからの意見と考えます。
意見2ー「毎年同じ総意を確認することに意味はあるか」
   委員会見解 課題に対する住民の意思を確認し、要望することは、課題解決のために必要です。

2019年(令和元年)度 若松地区水害対策住民説明会における住民総意
近年では、異常気象に伴う局地的な豪雨がもたらす水害が日本各地で発生しています。
若松地区住民は、他人事ではない水害の恐ろしさを常に感じているとともに、一日も早く水害の心配から解き放たれることを切に願っています。

今日の説明会では、
◆千葉県からは、30年確率降雨対策(243mm/48時間)としての、築堤盛土工事着工後に発生したすべり崩壊に対して、平成29年度に押え盛土によるすべり対策を講じたこと。またY.P.+4.5m以上の築堤盛土を完了させ、当初3年としていた圧密期間を観測結果を基に検討する。前倒しできる場合は今年度、築堤の整形などの関連工事に着工するために、今年度の補正予算を要求することに加え、手賀沼公園広場の浸水防止対策の実施が説明されました。

◆我孫子市からは、5年確率降雨対策(50mm/1時間)としての、若松地区の雨水排水設備計画の骨子、これまでの施工状況とその効果が説明されました。また令和元年度施工計画及び令和4年度までの年次計画、施設の維持監視、及び停電時の排水施設機能の確保などが説明されました。
◆これらの説明から、若松地区住民が安心して暮らせる環境に一歩近づきましたが、計画の完了にはさらに時間が必要であることと受け止めました。
 私たちは、千葉県と我孫子市の取り組みを評価するとともに、さらに良いものにするために次のことを要望いたします。

1.千葉県に対しての要望
(1)圧密沈下測定結果の解析を踏まえて、期間を前倒しし、今年度補正予算を確保し、築堤の整形遊歩道の設置などの関連工事に着手するために最大限努力すること。
(2)圧密沈下測定を含む沈下観測の解析結果は、水害対策委員会を通じて住民に報告すること。
(3)手賀沼公園広場の浸水防止対策の実施は、湖岸堤の整形等と連動させて施工すること。
(4)圧密沈下期間中は、盛土の飛散防止などの環境保全に対して具体的な対策を講じて万全を期すとともに、定期的な巡回を行い異常の無いことを確認すること。

2.我孫子市に対しての要望
(1)5年確率降雨対策は、関連工事を含め、令和4年度には必ず完了させること。
(2)整備する排水施設は、常時稼働することが必須である。停電時の電源確保の具体的対応策については、水害対策委員会と協議し、早急に取りまとめ、明らかにすること。
(3)バイパス管布設工事場所の周辺の住民には、工事着手前に生活環境への影響について、住民の個別事情に配慮して丁寧に説明すること。また、家屋調査を適切に行うこと。
(4)布設が完了したバイパス管は、既存雨水管に接続するなど、有効に活用すること。
(5)集水桝の排水不良等に対する対応は、適切に行うこと。

3.県、市への共通の要望
(1)計画の前倒しに努力するとともに、先送りすることなく計画を推進すること。
(2)両工事に係わる課題などは、若松地区水害対策委員会との協議を促進し、合意したものは両計画を補完するものとして対応すること。
(3)工事施工に関しては、住民の安全確保はもとより騒音や振動などのすべての事項に配慮すること。さらに、被害などが発生した場合は、万全の補償を確約すること。

本日の説明、質疑応答を踏まえ、県と市は工事に関するすべての事項について、作業現場に対して適切な指導・監督を行い、住民の立場に立ち誠意をもって対応することを希望いたします。
令和元年(2019年) 8月31日
若松第一自治会 会長  鈴木 邦明
若松第二自治会 会長 橋本 祐太郎
当日の説明に使用された資料
■1.我孫子市治水課の説明資料    ■2.我孫子市道路課の説明資料   
■3.千葉県柏土木事務所の説明資料
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